三島由紀夫の対談集。死の直前の出版であるが、それまでなされた対談を集めたもの。目次は次の通り。
美のかたち―『金閣寺』をめぐって(小林秀雄)/大谷崎の芸術(舟橋聖一)/二十世紀の文学(安部公房)/エロチシズムと国家権力(野坂昭如)/文武両道と死の哲学(福田恆存)/演劇と文学(芥川比呂志)/七年後の対話(石原慎太郎)/文学は空虚か(武田泰淳)
日本の芸術・・・(歌舞伎(坂東三津五郎(十五代))/新派(喜多村緑郎)/能楽(喜多六平太)/長唄(杵屋栄蔵(三代)/浄瑠璃(豊竹山城少掾)/舞踊(武原はん)
あとがきによれば最初の刊行時の内容からこの文庫本では、数編割愛してあるとのこと。その理由を明記してもらいたかった。小林から武田までは当時の知識人、論客であり、日本の芸術ではその道の名人との対談である。三島は知識人で、語る内容は高度であり、ちきんと理解できたかと思う発言は結構ある。
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