2019年6月2日日曜日

クイーン・オブ・アイルランド The Queen of Ireland 2015

コナー・ホーガン監督、アイルランド映画、86分。
クィーン・オブ・アイルランドと呼ばれている、ゲイの男(女装している)が主人公で、いかにしてゲイ(のみならずLGBT)の権利を認めさせるまでに至ったか、の記録映画。

主人公は田舎町で生まれた。自分がゲイであると知る。当時では、特に田舎では、全く容赦されない。都会に出る。更にバブル期の東京に来て、ゲイのショーで活躍した。90年代以降母国に戻る。ゲイとして売り出す。マス・メディアにも出る。特別問題ないと思った発言も保守派から総攻撃を受ける。その後アイルランドでは世界初の、LGBT同士の結婚を認める国民投票をすることになった。主人公は何とか認めてもらうよう奔走する。
そして投票、結果によってアイルランドの国民は狂喜する。LGBTの権利にとどまらず、人権が前進したのだと。映画の最後は、主人公は保守的な故郷の田舎に帰ってショーをする。熱烈な歓迎を受ける。

ゲイの映画と聞くと何か特殊な世界が描かれるかと思うかもしれないが、もっと一般的に少数者が権利を獲得するまでの記録と言った感じで、かなり感動的な映画になっている。
国立フィルムアーカイブの上映では、映画の終了で拍手が起こったほどである。関係者が来ていないのに。

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