カラマーゾフと同じく、家庭小説という面が強い。また本作は主人公、未成年アルカージイの手記という形をとった一人称小説である。
私生児で長い間、実の親にほっておかれた主人公がペテルブルグやって来て、自分の家族や同年配の知人たち、あるいは仕事で知った老公爵、あるいはその娘である美貌の未亡人などと知り合う。その中で様々な事件が起き、主人公は巻き込まれていくし、自ら画策するといった行動をとる。
ドストエフスキーの他の長篇小説のような殺人が起こるなどの劇的な展開はなく、その代わりに自分の親や知り合いに対して主人公アルカージイがどう向き合うかに興味を持てる。
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