2018年9月16日日曜日

リヴィオ『神は数学者か?』ハヤカワ文庫、千葉敏生訳、2017

原著は2009年刊行、なぜこの宇宙は数学により理解できるか、を問題意識とする数学史の本である。別の言い方をすれば、自然理解における数学の不条理な有効性である。なぜこれほど数学は有効なのか、それは神が数学者で数学に従って世界を造ったからと説明できる。
神は数学者か?──数学の不可思議な歴史 (ハヤカワ文庫NF)
この立場では数学は人間の外にあって、つまり神が作ったから元々あり、数学者の仕事は発見することになる。これをイデアが現実世界以外にあるというプラトンの考えによって、プラトン主義と言う。
それに対して数学は言語と同様、人間が作ったもの、発明であるという考えがある。
数学は発見か発明か、数学者間で議論がある。もちろんどちらかに決めつける必要はない。
数学史の啓蒙書であり、読みやすく楽しめる。

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