蜷川幸雄監督、「青の炎」製作委員会制作、二宮和也主演。
有名な舞台演出家蜷川幸雄の監督による映画である。家庭内の邪魔者を「始末」した高校生の悲劇。
主人公の高校生の男は、母、妹の三人で暮していた。今はかつて離婚した義理の父親が、しばらく前から家に居座っている。何もせず酒など要求して家にこもっている。主人公は鬱陶しくてたまらず、男を置いている母親に怒鳴り散らす。
彼は男を殺す計画を立てる。学校の美術の時間を抜け出し、実行する。警察にもわからずうまくやったと思い込んでいた。しかし彼の悪友、今は学校を休んでいる友人が、彼が学校を出て家に戻ったところを見ていた。それをネタにゆする。カネは自分がバイトで働いているコンビニを友人が襲い、レジのカネを取るという計画を立てる。これは友人を殺す計画だった。うまくいきばれる心配はなくなった。しかしさすがに警察もおかしいと気づく。尋問されもう主人公も観念する。家族や友人と別れ、想定される行動をとる。
色々気になる設定はある。殺すほど元義理の父親はひどいことしていない。秋吉久美子演じる母親がなぜ元夫を追い出さないかの理由として挙げる、主人公の妹を連れていってしまうから、には全く説得性がない。寄生するしかない、あんな男が娘を連れて出て行っても困るだけ。やるはずもない。最大の物足りなさは、終わり頃になるとどう終わるか想像がついてしまう。そのとおりに終わる。
主人公の男の子は可愛く、ファンにはそれだけで価値があるだろうし、相手役でそれなりの役を果たす女高生は松浦亜弥という人気アイドルがやっている。名前だけで見たことなかった芸能人を見られた、そういう意味で価値があった。
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