中島貞夫監督の東映総天然色映画。渡瀬恒彦主演。
京都で銀行強盗未遂の二人が、定期便のバスに乗り込んで逃走しようとする。運転手や乗客を脅す。その中で冷静な若い男がいた。
追う警察と逃げるバスの逃走劇が映画の大部分である。狂乱状態になりつつある乗客と、これも気が動転する犯人。さらにこのバスの運転手は心臓疾患があり、いつ倒れるかも不明。映画の後半で若い男は実は宝石強盗であり、女と会う約束で乗っていたとわかる。彼は盗んだ宝石を持っており、犯人たちよりむしろ主導権を握って警察から逃れようとする。
最後はバスも転倒し警察は呼びかける。彼は自分が人質となりすまし、呼び寄せたヘリコプターで犯人たちと逃げようとする。散らばった宝石を元の箱へ戻すよう乗客たちに命令する。その際彼らは自分でも猫糞を決め込む。ヘリコプターが来る。乗ろうとしたところで犯人二人は射殺される。男は乗客を救った英雄として警官から褒められる。すきをみて逃げる。乗客たちは記者会見で自ら宝石を着服したので、彼を褒め称える。少年が宝石泥棒ではないかと言っても叱られる。最後は男とその女が川で泳いでいくところで終わり。
この映画ではバスの乗っ取りと言っている。今ならバスジャックと言うだろう。映画は当時の雰囲気が出ており、日本の映画らしいつくりと思った。
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