篠田正浩監督による東宝総天然色映画。萩原健一主演。
主人公は大学病院に勤務する医者の卵。母とは微妙な関係にある。連れ込み旅館で働く母に対して息子は冷たい。この理由は後で明らかになる。
教授が子供の手術を行なう。子供は難聴になる。母親は主人公に尋ねる。彼は正直に知っている事実を伝える。そのため教授から叱咤される。
男は幼馴染の女と邂逅する。マニキュアの店員である。二人は深い仲になる。店長から嫌がらせを受けている。彼女は店長を殺してやりたいと言う。男も言いだし共同で計画する。毒薬を男は病院から入手する。女は店長の指に毒薬入りマニキュアをして目的を果たす。
一方退院した子供の母親が、男の部屋に駆け込んでくる。子供の調子が良くないと。直ちに男は向かう。その後も子供を間一髪の危機から救う。感謝する母親と関係を持つ。夫は狂い、その家庭は崩壊する。
女は犯行後、男と同居したいと言い出す。彼女は男が子供の母親と会っていることが気に食わない。殺人後、脱力した男がいない間に、男の母親と会う。意気投合し殺人の秘密まで打ち明ける。これが映画的な展開をもたらす。
細かいところを指摘してもしょうがないが、不自然と思われるところが幾つかあった。最後の方で杉村春子演じる母親の行動は尤もらしくみえた。映画的な意味で。杉村の演技を言っているのではない。
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