2024年10月30日水曜日

新東京行進曲 昭和28年

川島雄三監督、松竹、97分、白黒映画、高橋貞三主演。映画は復興した東京を飛行機で都知事が上空から眺める場面から始まる。

高橋は新聞記者である。同僚の記者に小林トシ子がいる。高橋はふとしたことから出会った淡路恵子に惹かれる。高橋は銀座の小学校の出で、同級生だった建築士も淡路を好いていたと分かる。後に高橋は淡路に求婚する。やはり同級生だった大坂志郎は都電の運転手をしており、北原美枝が恋人である。北原の父親は日守新一で警視庁の刑事である。その日守は新聞記者として知っている高橋をいたく気に入り、自分の娘の婿に迎えたいと思っている。高橋と小林は官庁の汚職を摘発しようとしていた。それに関係している某会社の担当は実は高橋の小学校時代の恩師であった。高橋と小林がその恩師の宅に駆け付けると、自殺しようとしているところだった。高橋は恩師に向かいかつての教えと逆ではないかと諫める。恩師は汚職を明らかにし新聞に公表される。

高橋の同級生の一人が三橋達也で、同じ新聞社の配送関係の仕事をしていたと分かる。目を傷めている。これはかつてボクシングの選手だったのだが、同級生を鍛えるため自分が打たれ役になっていた時の傷である。相手は今ではチャンピオンになろうとしている。相手には黙っていてくれと高橋は三橋から頼まれる。相手はチャンピオンになり、その祝賀会(後楽園球場のような野球場の真ん中)で三橋に再会し共に喜び合う。同じ球場で高橋は淡路に再会する。淡路の父親が高橋らが追い詰めた汚職事件の会社員だったと知る。これでは好きあっていても結婚できない。淡路と高橋は別れる。

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