クストリッツァ監督、仏、独、ユーゴ、130分。
ドナウ川河畔のジプシーの物語である。まずそういう場所、人々の映画を観たことがないので新鮮である。もちろん現代が舞台で、放浪物語ではない。極めて世俗的であり、三代にわたる親子が出てくる。老父はゴッドファーザー、マフィアのボスのような男と旧知の仲、その息子である父親は金儲けを企むがうまくいかず、成金やくざのような男と駆け引きし、自分の息子をやくざの妹と結婚させる約束をする。
もちろん息子は好きな女がいて絶対に嫌である。しかし準備が着々と進められ結婚式当日となる。老父が突然死ぬ。これでは結婚式は挙げられない。息子は喜ぶ。父親はやくざにそれを告げる。するとやくざは老父の死を隠して挙式しようと言い出す。老父の身体は屋根裏部屋に運ばれる。氷で冷やす。そうこうするうちに結婚式が開かれ、結婚の誓いをさせられる。新婦の方もこの結婚が嫌で結婚式が密かに逃げ出す。新婦失踪で大騒ぎになりやくざその他は捜索に出る。
ゴッドファーザーは孫の青年が運転する車から置き去りにされ、その後、孫は逃げてきた新婦を見つけお互い意気投合、相思の仲になる。やくざは追ってきて孫と戦いそうになるが、その時、ゴッドファーザーがやって来て、やくざは恐れ入る。結局好き合った同士、当初の新郎は好きな女と、孫の青年も当初の新婦と結婚することになる。死んだと思っていた老父も生き返り、孫の結婚を祝福する。
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