2021年6月29日火曜日

原始獣レプティリカス 冷凍凶獣の惨殺 Reptilicus 1961

シドニー・ピンク、ポール・バン監督、デンマーク、米、81分。デンマーク製の怪獣映画である。英語版は米人監督が指揮した。

掘削作業をしていたところ、血のついた肉片のようなものを掘り出す。コペンハーゲンの大学、水族館でその道の権威に見てもらう。古代の生物らしい。冷凍室で保管する。手違いから冷凍が切れ、肉(と言っても尻尾状)は腐るが血が出ているので生き返ったらしい。雷の激しい夜。保管していた施設は破壊される。雷で復活した古代の獣は研究者も犠牲にする。原始獣はどこに行ったのか。米軍の将校が招かれる。原始獣レプティリカスは現れた。一軒家を壊し、主人と思しき男を呑み込む。軍隊が出動する。戦車や大砲など在来兵器は役に立たない。火炎放射器で火だるまにし、海に逃げられた。海底にいるレプティリカスをやっつけるため、軍艦から機雷を放射する。レプティリカスの近くで爆破する。博士はやめろと諫める。バラバラにしたら夫々の破片でまた生き返るではないか。直ちに攻撃は中止される。

後にレプティリカスはコペンハーゲンに現れる。レプティリカスは緑色の液を吐き出す。それは毒性で人は死ぬらしい。もっとも映画では人間に緑色の画面がかぶさって、それからどうなるかは画面に出てこない。多くの民衆が避難しようとする。開閉する広い橋の上に来た時、担当の手違いで橋が開き、人々が海に転落する。固いウロコは砲弾にびくともしない。将校はこの手しかないと思いつく。口の中に強力な眠り薬を撃ちこむのである。急いで薬が製造される。バズーカ砲にそれを入れ、将校は狙いを定める。口に入った。倒れ眠りこむレプリティカス。これで万歳となる。もっとも映画の最後では海底に原始獣らしきものが写る。

大筋は怪獣映画の保守本流、正統派の作りである。まっとうというか、よく見る展開なので(逆にとんでもない展開でないのでがっかりするかもしれない)、余計に原始獣レプティリカスがちゃちに見える。怪獣が街を破壊しつくすなどは期待しない方がいい。それにしてもデンマーク製ということだけで価値がある。観方を変えれば面白い映画とも言える。

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