2021年3月13日土曜日

デューン/砂の惑星 Dune 1984

 デヴィッド・リンチ監督、米、136分。

何万年先、宇宙を舞台とした空想科学映画で、難解な筋である。大まかには敵と味方が争う映画である。その原因は貴重な香料で、宇宙でここだけが算出するという星、アラキス、別名デューンが題名になっている。後にリンチ作品の顔というかよく出るカイル・マクラクランの初登場作だそうだ。このマクラクランが実質的な主役でプリンス役といってよい地位である。

元々長篇の原作を2時間強の映画にしたため、普通に観ていると筋が追えない。映像そのものを見る映画と言える。全体に暗い色彩で、難解さは商業的な失敗につながったが、そのためカルト的と言える映画になり、ファンが多いようだ。個々の場面を観ていると、後の空想科学映画に影響を与えたと分かる。映画中に出てくる巨大な砂虫は、同じ年に公開された宮崎駿監督の漫画映画『風の谷のナウシカ』の王虫と同じような造形である。

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