2019年11月8日金曜日

ウィリーが凱旋するとき When Willie Comes Marching Home 1950

ジョン・フォード監督、20世紀フォックス、82分、白黒映画。
日米開戦当時、出征を希望するが叶わぬ青年の焦燥、それが巡って思いがけない形での殊勲を立てるまで。

田舎町の青年は真珠湾攻撃による開戦の知らせを聞き、町で一番の志願兵となる。町では英雄扱いにし出征パーティまで開かれる。入隊し訓練を受ける。戦場へ軍隊が向かうと思ったら故郷に帰ってくる。そこに新設された基地に配属される。射撃に長けた青年は訓練係となり、いつまでも経っても出撃命令が出ない。それが何年にもなる。隣家の恋人の弟は太平洋で活躍し、町に凱旋して英雄歓迎パーティが開かれる。青年はもう町では邪魔者扱いである。何度出撃を願い出ても却下される。

ある日、基地から飛び立つ爆撃機の射手が病気になる。代理に出撃命令が出た青年は勇んで乗りこむ。大西洋をイギリスに向かう。悪天候でどこへも着陸できず、燃料切れで飛行機は落ちるはずである。乗組員に脱出命令が出る。青年は眠っていた。起きた後誰もいない機から落下傘で飛び降りる。独占領下のフランスに降りた。仏の抵抗部隊に捕まり、訊問の後、友軍とわかってもらう。抵抗部隊はドイツの新型ロケットの写真を撮る。
それを青年はイギリスに届ける役目を仰せ使う。何とかイギリスに到着、そこでも理解されず散々苦労し、気違い扱いされる。理解してもらえた後、アメリカへ運ばれる。米軍でも説明するものの、疲労困憊した主人公は気違い扱いされる。そこを抜けだし、故郷の町へ帰る。家族や恋人はてっきり脱走してきたものと思い込む。憲兵がやってくる。何とか息子を隠そうとする。軍は説明し青年は重要な任務を果たした英雄であると知らせ、家族や恋人は驚く。
大統領直々に叙勲するというので青年は飛行機に乗り、飛び立つ。

喜劇の約束事が見られる。青年は仏から英に行く際、着付け用で酒を散々飲まされ、それで気分が悪くなっていく。米へ戻っても故郷へ帰っても酒攻めで倒れる。
勝手な思い込みから相手に全然喋らせようとしない人物たち、いずれも映画でお馴染みの展開である。

0 件のコメント:

コメントを投稿