政治思想史家で東大教授、総長を勤めた南原に、教え子の二人の教授が聞き手となり、必要に応じて他も加わった南原の回顧録。
聞き書きは1960年から始まり、断続的に67年頃まで続いた。一高時代から始まり、大学時代、卒業後は内務省に入省する。富山県で郡長を勤める。内務省では労働組合法の立案に携わる。大学に戻り、ドイツへ留学する。戦前の東大の受難時代の回想。ファシズムとの戦い、津田講師事件、教授間の確執が語られる。
戦後は総長に就任、憲法制定問題など。
聞き書きの回顧録の他、戦後の教養教育を教養学部の教員と話し合う(1967年)、南原没後の追悼式の3教授の演説(1974年、岡義武、丸山眞男、福田歓一)が収録されている。
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