映画の撮影現場から始まる。監督のところへかつての恩師が来る。映画のアイディアがあるという。世の中は地獄というもので恩師は熱弁をふるう。後で監督は脚本家夫婦に笑って聞かせる。脚本家が自分も案があるという。娼婦にインタビューしてなぜ娼婦になったかを聞く、という話である。実際に脚本家が娼婦に話をきく場面になる。
その娼婦は恋人がいて妊娠し赤ん坊を産む。恋人と自身の姉から他に預けろと説得される。本人は嫌だというが、最後は折れる。結局その赤ん坊は殺されてしまう。
脚本家夫婦は厭世的になり争い、妻から壜で頭を殴られる。後で脚本家は妻と殺したと警察に届ける。家を調べると妻はおらず殺人は脚本家の妄想だったようだ。その脚本家は娼婦と再会する。お互いに伴侶と別れているため、二人で一緒に住む。喜劇の無声映画を観るところがある。娼婦は最後には脚本家とも別れ、自殺する。脚本家は元の家に戻り妻とよりを戻す。
映画は最初の撮影の場面になり、もう一度やって来た恩師にあの案はだめだと監督は言う。
実験的という言葉が似あう映画。劇中劇になるところへ、語りで映画の出演者やスタッフ等を知らせる場面がある。
分かりにくい映画である。いかにもベルイマン的で、後の傑作群に通ずるものを持っているのは確か。
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