農村の下層の女の一生。
20世紀初頭から第二次世界大戦まで、スウェーデンには移動小作人という人々がいた。地主に雇われ近くの小屋で生活をし、農作業に従事する。
そのような小作人たちが仕事をしていると騒ぎが起こる。若い娘が裸で水浴しているのである。みんなの知っている娘で大騒ぎになる。本人はあまり気にしていないようだ。
娘には恋人の青年がいたが、そののち会うと知らん顔で他の女と踊っている。癪にさわった娘は適当な男に声をかけ、二人は木の下で結ばれる。
後になって恋人の青年が娘に謝り、仲直りしようと申し出る。娘はもう遅い、妊娠してしまった、男と結婚すると答える。
結婚後、男はおよそ理想的とは程遠く、仲間とふざけた際に気前がいいところを見せたくて、赤ん坊に硬貨を投げる。それを赤ん坊が飲み込み、のどを詰まらせ亡くなる。
監督官が家に来て、女に掃除婦をしてくれと頼む。女は乳搾りをするのが仕事だが、白い笞と言われるほど重労働であった。掃除婦はより楽である。掃除婦とは名目で監督官は情人にするつもりである。女は掃除婦になっても自分の身は守っていた。監督官のところへ来たよそ者の男とは親しくなり、関係を持った。
年月が過ぎ、4人の子供は成長する。最後の死の床で女は夫に向かい、懺悔をし、いい夫であったと言う。
スウェーデン版女の一生である。
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