2023年2月19日日曜日

欲望のあいまいな対象  Cet obscur objet du desir 1977

ルイス・ブニュエル監督、仏西、99分。

スペインからフランスに向かう列車の発車間際、中年の男は駆けてきた若い女にバケツの水を浴びせかける。列車で同室になった者らから、その理由を問われる。その説明が映画の大部分である。
中年の主人公は新人の召使いをいたく気に入る。その女に積極的に働きかける。すぐに女は辞めたが家を突き止め、女の母親ともども攻勢にかける。なかなか女は承知しない。口では中年男をすごく好きなように言うが、肝心なところでいつも男を締め出す。女に騙され、逃げられても中年男は諦めない。
家を買ってやり、鍵を渡したら扉を閉め、男の見ている前で若い男を連れてきて、抱き合うのである。
度重なるあまりのひどさに男は堪忍袋の緒が切れ、やってきた女に水を浴びせたのである。列車が終点に着く。その際にあの女がバケツを持ってきて、男に水を浴びせる。
男女は仲直りしたようだ。アーケードの商店街を二人で歩いている。ラジオでテロのニュースの放送をしている。男女が歩くその後で爆破が起きる。濛々たる煙で終わり。

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