小説家の北杜夫による、本人曰く「中学生や高校生むきのエッセイ」(p.1)である。内容は「日本について」「お化けについて」「看護婦について」「躁鬱について」の四章から成る。
「日本について」では日本という国の成り立ち、古事記や日本書紀の内容の解説から始まり、戦前は学校で教えられていたが、戦後は全く追放された神話その他について北杜夫流の説明がある。著者が日本をどうとらえているか分かる。「お化けについて」では著者はお化けが大好きらしく、お化けに関する著者の蘊蓄が延々と語られる。「看護婦について」では著者が経験した日本と外国の看護婦について語られる。昔の話なので外国も日本も今では変わっているだろう。「躁鬱について」では著者がその患者でもある、また精神科医として接した経験から躁鬱病を説明している。
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