2023年2月7日火曜日

柳川範之『元気と勇気が湧いてくる経済学』 2011

経済学の考え方を利用した人生論のような本。

まず選択の問題で、埋没費用の考え方を紹介する。覆水盆に返らず、で過去にこだわっては意味がない。次にこれまた選択の際の機会費用を解説する。機会費用と埋没費用は経済学で費用を考える際に基本なのでまず書いたのだろう。次に恋愛と研究開発は似ている?という章で少しずつ前進の必要を説き、オプション理論で将来を補償する手があると説明。行列の出来るラーメン屋を素材にして稀少性のある財の配分という経済学の基礎に触れる。また二次会の設定から次の次を考える、それで条件財の話になる。各人が発する信号、これの意味、効用を考える。将来を見据えるという話から、未来の管理、未来は固定していない、変わっていくものだと説く。

いずれも人生論の体裁を取り、経済学の考え方を説明している。(日本経済新聞社)

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