2019年3月30日土曜日

コルネイユ『ニコメード』 Nicomède 1651

5幕の劇、これも最後は大団円で終わる。

古代小アジアの一国。国王には二人の腹違いの王子がいる。兄がニコメード、弟はこれまでローマで育てられた。今の国王の妻は、自分の息子を何としても次期国王につけたい。ニコメードを排除したく思う。弟の王子がローマから帰ってくる。最初は兄がわからなかった。

王やその妻、弟らのニコメードを亡き者としようとするが失敗、ニコメードは凱旋し国に君臨できる。
だがニコメードは自分を陥れようとした両親や弟凡てを許す。弟に国を譲り、時分はどこでも国を取るからと言い度量の大きさを見せる。

『シンナ』では皇帝が行なった赦しをここでは主人公のニコメードがする。
伊藤洋、皆吉郷平訳「コルネイユ名作集」白水社、1975

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