河辺公一監督による東映白黒映画。高倉健、佐久間良子主演。
高倉健が丸の内に勤めるサラリーマンで、同僚の佐久間に恋している。ただし彼女にはブルジョワの恋人がいてその男と結婚の予定である。しかし母親から佐久間の素性を馬鹿にされ、恋人の男も実際は下らない者とわかる。高倉はその男と知り合いだったので、卑劣な彼を佐久間の眼前で殴りつける。純粋な高倉に惹かれるようになる。
有力者の息子に暴力を奮ったことで、高倉は左遷されそうになる。自分が好きでもないブルジョワの娘から好かれており、その娘の尽力で左遷は免れる。
この娘と佐久間はライバル関係になる。社内の派閥争いがあり、それに高倉も影響を受けるが意志を貫き、佐久間との結婚にこぎつける。
高倉に思いを寄せるブルジョワ娘に小林哲子、彼女は東宝の『海底軍艦』のムー帝国の女帝を演じている。あの役しか知らなかったので驚いた。『海底軍艦』より一年前の本作では娘役で、かなり違う役なのだが、目のあたりの感じは同じである。小林哲子出演を観られたのは本作の思いがけない拾い物であった。
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