ロシヤの田舎の家、痛風を患う老学者、その若い後妻、先妻の娘。先妻の兄がヷ―ニャ伯父。また痛風の治療に通う医者。
老学者はヷ―ニャ伯父や医者にうんざりしている。先妻の娘は不器量ながら長年医師に惹かれている。一方で後妻は若く魅力的である。ヷ―ニャ伯父も医師も後妻に恋している。義理の娘の頼みで、医師に意思を確かめると告白され驚く後妻。
老学者が家を処分してカネに変えようという案を発表するとヷ―ニャ伯父は激昂する。長年、義理の弟が有能な学者と信じ自分の一生を捧げてきたのに、今では役立たずの病気持ちになり下がって、自分と亡き妹の家を処分するとは言語道断とわめく。挙句の果ては拳銃発砲騒ぎまでになる。戸惑う老学者。後妻はこんな家に居られないと騒ぐ。落ち着いた後、学者と妻は家を出ていく。医師も去る。
残された先妻の娘とヷ―ニャ伯父。これからの人生を耐えていこうと諦念の気持ちになる。
チェーホフらしい望みを失った人たちが生きていく姿が描かれる。神西清訳、河出書房版世界文学全集第22巻、昭和44年
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