スイスのベルンにあるハンガリー大使館に二人組の男が入り込み、大使を人質にした事件の顛末を描く。正直、当時のハンガリー情勢について詳しくないので細部まできちんと理解できたか。
この事件の2年前にいわゆるハンガリー動乱があり、ソ連侵攻によって自由化への動きは止められた。ソ連、共産主義勢力へ対抗した自由ハンガリー組織の同士二人が押し込みの犯人なのである。二人は大使を人質にとり、通信に利用する暗号帳を入手しようとする。この暗号を自由ヨーロッパというラジオ放送で欧州中に流そうとしていたのだ。金庫の鍵は外に出た大使館員(実は内務省のスパイ)が持っており、大使を人質にしても中々金庫は開けられない。
この間、事件が起こったことを知ったハンガリー人の大使館員女性が犯人の一人の恋人であり、外から警察のスピーカーで呼びかける。警察も大使館なので捜査権限がない。しかし大使の命が危ないので隙あらば突入しようとしている。
金庫が開いたものの期待していた暗号帳はない。大使へ犯人たちは放送で動乱の時の立場を放送しろと迫る。
大使と対立している内務省の職員が大使館に入り込み、大使と犯人の立てこもる部屋の外から銃撃戦を始める。さすがにこれに警察も大使館へ乗り込み、銃を大使館員から取り上げる。
最後に収拾、捕まった犯人にスイス在のハンガリー人は声援を送る。ハンガリーの体制が抑圧的になっていて亡命した人たちなのであろうと推測できる。
何十年も真相が不明になっていた事件でこの映画も、これが真実なのかどうかわからないという字幕から始まる。
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