野村芳太郎監督、日活、88分、白黒映画。黒岩重吾原作の映画化。大阪阿倍野にあるガタのきた病院が舞台で、患者も高級とは言い難い連中である。産婦人科の科長である山村聰をオールドミスの婦長、久我美子は慕っている。若い医師の田村高広は腕は良く治療には熱心だが、昔妻に裏切られ女不信に陥り、看護婦などを片っ端からものにしている。薬剤部の高千穂ひづるも手にかけた。
やくざの情婦が担ぎ込まれ、田村の忠告を無視して執刀した山村だが、女は死んでしまう。そのやくざが乗り込んで来て、2百万円支払えと恐喝する。山村は警察に言うぞとはねつけようとする。田村が自分の言うことを聞いていれば女は死なずに済んだと、仲の悪い山村に言う。もしやくざが騒いで裁判沙汰になった時、証言してくれるかと山村が言っても田村は良い返事をしない。病院でパーティがあり、酔いつぶれて部屋で寝ていた田村はガスの栓が開き、発見が遅ければ死ぬところだった。誰が犯人か、田村は推理する。
かなり危ない患者が来て、山村は身体が悪いと言って田村に任せる。患者は後に死ぬ。今度は山村が田村に治療ミスを非難できるようになった。病院が改築することになり、その祝いの席で、久我が山村に酒を勧め、自分も飲む。二人とも倒れ死んでしまう。久我の遺書を田村は読む。そこには久我の山村への思慕が綴られている。山村は久我の気持ちを全く察せず、魅力のない女と非難しているばかりである。山村の嫌う田村を殺して山村の気を引こうとした。毒入りの酒を山村に飲ませて殺し、直後に自分も飲んで自殺したのだった。
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