2026年3月12日木曜日

篠原孝『花の都パリ「外交赤書」』講談社+α文庫 2007

昭和23年生まれの農林水産省の役人がパリのOECD本部に勤めた時の体験記。役人が国際機関でどう働いているのか、その一例である。国連は政治の調整が主な仕事であるから、外務省の職員だけでも足りるところが大きいが、OECDは経済の各分野の先進国間の調整が仕事であるから、当該分野の専門家でなければ対応できない。だから各省庁から職員が出向して仕事にあたる。

OECD勤務はエリートコースであり、省庁でとりわけ優秀と見なされた者が選ばれる。まず国際機関で働くための第一条件は語学、普通は英語に堪能でなければならない。各国と話し合ってするのが仕事だからだ。しかし本書にもあるように日本人で英語が出来ない者は多い。だからOECDに出張で来る者も英語が分からず苦労する場合が結構ある。また大使館などはまさにそうであるが、日本の在外公館の大きな業務は日本から来た政治家などの偉いさん、役所から出張者、また私用で来る者の接待である。これは実際の大使館などでは仕事の大半を占める業務で、それにまつわる話もある。

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