2022年3月16日水曜日

魂のゆくえ First Reformed 2017

ポール・シュレイダー監督、米、113分、イーサン・ホーク主演。

ホーク演じる牧師は以前、戦争に息子を参戦させ、戦死させた。それで従事していた従軍牧師を辞めた。苦しい過去を持つホークは、教会で知りあいの女に会い、助けを求められる。妊娠しているが、夫が出産させないと言っている。ホークは夫に会う。環境保護運動家で、将来、世界は悪化するばかりだ。そんな世界に子供を住ませたくないという理屈である。ホークは夫と定期的に会う約束をする。その夫から連絡があり、公園まで来てくれという。ホークが公園に着いたら、散弾銃で頭を吹っ飛ばして自殺した夫の死体があった。葬儀は故人の遺志で、ゴミ捨て場で行なった。ホークが所属している教会(原題のFirst Reformedはその教会の名)は250周年の記念式典を行なう予定で、責任者は色々準備している。後援している事業家に、ホークは責任者と共に会う。事業家は、自殺した男の葬儀に触れ、何か反体制的、危険思想のような印象を持つと述べる。ホークは環境保護の大切さを述べる。すると事業家はホークが自殺した男の相談にのっていたと知り、ホークを責める。

ホークは死んだ男の妻と相思の間柄になっていった。ホークも環境保護の重要性を認識し、死んだ男が持っていた、自爆用の爆弾チョッキを着て、記念祭典を爆破しようとした。しかしその時、来るなと言っておいた女が教会に現れる。爆破するわけにいかず、チョッキを脱いで、来た女と抱き合う。

聖職者役で普通と違う演技、印象を見せたのは『モラン神父』のジャン=ポール・ベルモンドもそうだろう。聖職者の苦悩を描いたものでは、古い映画で『田舎司祭の日記』があるし、イングマール・ベルイマンの映画『冬の光』もあった。

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