2021年5月16日日曜日

多和田葉子『献灯使』講談社文庫 2017

表題作の他、4篇が収録されている。表題作は未来の社会を描く。人間は超高齢でも生きていられるが、社会は鎖国で寂れている。よくある未来を舞台にして、今の人間がタイムマシンでそこに行ったかのような感じで色々批判する。ここではタイムマシンで行ったわけでなく、超高齢の曽祖父がその役目を果たしている。現代人の代弁者。

文明批判をしたかったのだろう。作者の愚痴のようなものも多い。正直なところついていけなく、途中で止めた。おかしな記述がある。それが理由ではない。

外国で賞を取った作品だそうだ。一般的に、知らない国のおかしな生態(生活)が描かれていれば面白く思うものである。残念ながらこれは外国の作品でない。ちっとも面白く思わなかった。

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