鈴木重吉監督、鈴木傳明主演による不二映画の第2作の無声映画。
明治の終わり頃、疲弊した農村に鈴木が妻(英百合子)と共に帰郷する。北海道の開拓に従事し、成功すれば土地がもらえるという話を村民にする。彼らもその気になる。故郷の農村を捨て北海道に移住する。荒野の開拓に従事する。しかしなかなかうまくいかない。故郷の方が良かったと不満が出る始末である。
鈴木が地主に呼ばれていくと、もう開拓はしなくていい、税金を取られるからと言われる。鈴木が当初の予定通りしてくれと抗議すると、契約書を持ってこいと言う。持って戻ろうとすると、地主は彼を熊と間違えたという口実で射殺する。
年月が経って鈴木の子供が成人になる(鈴木傳明の二役)。開拓はうまくいかず去って行く家が多い。更に地主は家々の娘を雇って、札幌で客商売をさせている。鈴木の恋人も連れられる。橇で地主と娘が行く。鈴木は鉄砲で遠くから狙う。知り合いの小父に止められ、札幌の母の所へ事情を聞きに行けと言われる。母は父の死亡後、地主の後妻となり、そんな母を鈴木は軽蔑して交渉がなかった。会って話を聞くと、後妻になることによって地主の死亡後は村人に土地を返すことができると思ったからだと言う。
最後に鈴木は父が殺された方法によって、復讐を遂げる。
北海道の広大な土地を舞台に繰り広げられるドラマ、当時として新鮮だったらしい。もっとも不二映画は系列力の弱さ等からあまり経営的にはうまくいかなかったようだ。
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