岡本喜八監督、大映映画。主演は古谷一行。
南北戦争直後の米南部から始まる。一人の黒人が上機嫌で登場。腹は減っているが自由と歌う。ところが畑で銃のねらい撃ちに会う。逃げ出した彼は他の黒人たちと一緒に故郷のアフリカへ帰ろうとする。しかし騙されて太平洋を西へ向かう船に乗せられる。船の中で音楽の演奏をしてカネ儲けしようとする。長い船旅中一人が死亡。残り三人は嵐で難破し、駿河湾にある藩の海岸にたどり着く。
黒人の処分をどうしようかと江戸に尋ねるが勝手にしろとの回答。ここの藩主は能天気で音楽が大好き。篳篥を吹いて回りの者を困らせる。座敷牢に入れた黒人たちが音楽を演奏するというので聞きたくてたまらない。
結局藩主は黒人らから亡くなった仲間が担当していたクラリネットを入手。みんなでジャムセッションを始める。その間、地上では官軍と幕府方の戦いが行われ、多数が斃れる。最後の数十分はジャムセッション、というよりどんちゃん騒ぎに見える。
メッセージを読み取ろうとすれば、戦争での殺し合いより楽しい生き方をすべき、とかかもしれないが、全体として面白いだろうか。部分部分の作りは面白いところが結構ある。ただ特に面白い映画として推薦する気にはあまりなれなかった。
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