2018年6月4日月曜日

裏面 Rewers 2009


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ポーランド映画、ランコシュ監督、白黒が大部分、一部総天然色、99分。

1952年当時のポーランドが主な舞台、その際は白黒、一部は現代で、この時は色付き。
出版社に勤める主人公はオールドミスで、結婚できるかどうか、特に母親と祖母が心配している。女三人の所帯である。

或る時知り合った逞しい男と付き合い、求婚される。すっかり喜んだ女主人公、男にテーブルの上に押し倒される。ところがその後、公安警察の者だと正体を明かす。出版社の上司の監視、スパイをしてくれと頼まれる。動転した女主人公はとっさの行動で男に毒を飲ませ、殺害する。母、祖母とも力を合わせ、男の死体を処理する。
時は流れ、現代。年老いた女主人公はアメリカからの息子を迎えに空港へ行く。抱き合う親子。息子はあの公安警察と同じ顔である。もちろん父親についての真実は語られない。

スターリン体制の時代であり、ポーランドでも恐怖政治が敷かれていた当時である。
女主人公が毒殺するところ、唐突な感じがする。嫌われ恐れられていた公安警察なので、殺してやりたいだろうが。

国立FAで上映後、監督と観客の間で質疑応答があった。質問する者が沢山いて、自分はできなかったが、訊いてみたかった。

2018年6月3日日曜日

鬼の棲む館 昭和44年


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三隈研次監督、大映映画、総天然色。

南北朝時代の荒れ果てた山寺。そこに都から逃れた勝新太郎と、情婦の新珠三千代が住む。映画は勝の正妻である高峰秀子が訪れるところから始まる。
高峰は勝を取り戻そうとするが、新珠の色香に迷っている勝にはその気はない。三人の生活が始まる。荒れた世の中で、勝は強盗などで生計を立てている。

ある日、高峰のみ寺にいる時、修行中の佐藤慶演じる高僧が休みを求めて来る。佐藤の話に感心する高峰。勝と新珠が帰ってくる。驚く佐藤と新珠。二人は以前愛し合う仲だったのである。
勝は、佐藤が持っている金の仏像を見ると、寄こせと脅す。しかし剣でもって佐藤を斬りつけようとすると、金剛像が光り、目がくらんで勝は腑抜けになる。
その後新珠は、妖艶な手管で佐藤を誑し込む。自分が征服した佐藤を見て哄笑する新珠。
最後に新珠を斬り、勝は改心して出家する。

新珠が女の本性ともいうべき妖婦を演じ迫力がある。高峰はまともな女の役なので精彩に欠けるようにも見える。よく思うのは、誰がやっても名演みたいに見える役と、あまり印象に残らない役がある。もちろん前者は悪役やアル中、精神異常者など普通人でない役で、後者は役として凡人を演じる場合である。ここで新珠は前者で、当然記憶に残る。

谷崎潤一郎の原作で、文字で読むとさして不思議に思わないが、映像化されると、これで良いのかと思うものがある。この映画など最後の終わり方でそう思った。