原著はクイーンが1951年に出した短編集で、21編の犯罪に関係ある(いわゆる謎解きの推理小説ではない)諸作を集めている。モーム、パール・バック、スタインベック、ディケンズ、マーク・トウェイン、スティーヴンソン、ウェルズなど有名だが普通は推理小説家でない著者から、少なくとも今の日本ではあまり名が知られていない作家の短編を集めている。犯罪に焦点があるのでなく、面白い小説を集めているという感じである。具体的な著者と作品名は以下の通り。
シンクレア・ルイス「死人に口なし」/パール・バック「身代金」/W・サマセット・モーム「園遊会まえ」/エドナ・セント・ヴィンセント・ミレー「「シャ・キ・ペーシュ」亭の殺人」/ジョン・ゴールズワージー「陪審員」/ジョン・スタインベック「殺人」/ルイス・ブロムフィールド「男ざかり」/チャールズ・ディケンズ「追いつめられて」/ウィラ・キャザー「ポールのばあい」/マーク・トウェイン「盗まれた白象」/オールダス・ハックスレー「モナ・リザの微笑」/C・S・フォレスター「証拠の手紙」/リング・ラードナー「散髪」/ウォルター・デ・ラ・メア「すばらしい技巧家」/ジェイムズ・サーバー「安楽椅子(キャットバード・シート)の男」/ロバート・ルイス・スティーヴンソン「マークハイム」/H・G・ウェルズ 「ブリシャー氏の宝」/デイモン・ラニヨン「評決」/フランク・スウィナトン「アン・エリザベスの死」/ファニー・ハースト「ユーモア感」/ウィリアム・フォークナー「修道士(マンク)」
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