我が国のオーディオ発展に寄与したことで知られる、評論家の高城重躬による著書である。その自宅のスピーカー{コンクリート・ホーン}で知られている。
今評論家と書いたが職業は高校の教師、校長であり、自らピアノをよくした。自宅でピアノ演奏その他の音を録音し、それを再生して元の原音と比較していた。オーディオ再生で原音に忠実であるべきとの論が以前は特に多かった。しかしながら、LPやCDを再生してどれだけ原音に忠実かどうか、元の音を知らないから何とも言いようがないではないか。こういった論者はオーディオで「作った音」はけしからんという意見を持っていたように思われる。しかしながらオーディオ装置から出た音が、こちらとあちらでどちらが原音に近いと、どういった判定をしていたのだろうか。それに対して高城重躬氏は自分で録音した音を自分が弾いた実際のピアノの音を比較するのだから良く分かる。
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