澤田幸弘監督、107分。
かつて昭和30年代初頭、テレビで爆発的な人気を呼んだ、『月光仮面』を四半世紀後に再映画化したもの。この映画製作自体も今からすれば、40年前になる。それで映画に現れる昭和50年代半ばの風景は懐かしい。さてこの映画では元の月光仮面と設定が異なり、祝十郎もその探偵事務所も出てこない。月光仮面の正体が誰かはほとんど映画の進行に関係ない。この映画の悪役はどくろ仮面という一味で、その実態は新興宗教団体である。今みるとオウム真理教を思い出すだろう。新興宗教は昔からあり、それが問題を引き起こす悪役となる映画は他にマルサの女シリーズにもあった。このどくろ仮面の首領、宗教団体の教祖に従っていた連中は結局教祖に騙されていたと後になって分かる。余計な信者たちを殺そうとする話は、当時なら外国の事件だが人民寺院を思い出したろう。
どうせ単純な話なので気楽に観ていけばよく、むずかしい理屈をつける映画ではない。昔の月光仮面を知っている者からすると、月光仮面の黒眼鏡が全然違っており、違和感を覚えるが、再映画化だからしょうがないだろう。
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