舞台は神戸、柴田は少年院の教官をしていた。自分のかつての教え子が十分更生していないのを見て、やくざに襲わせ、心を入れ替えさせようとする。そのやくざ役に柴田に頼まれ扮したのは、これも柴田の教え子で今は成功している男である。
柴田は今はロック歌手で探偵業も兼ねている。クラブを経営する田中美佐子を好いている。その田中の仲介で、失踪した金持ち令嬢を捜す。
失踪令嬢の知り合いだった女の子を捕まえ、事情をきく。令嬢は好きな男といるらしい。今は不良化している女の子の父親は、あまり聖人君子とは言えない男。その男がマンションから落ちて死ぬ。柴田はさんざん捜して令嬢を見つけ、家まで送り届ける。令嬢が好きで一緒にいた男は、落ちて死んだ男と関係のあった姉を持つ。更に死んだ男は殺されたとわかり犯人も判明する。最後の場面は柴田と田中の別れで、いかにもといった演出をしている。
犯人判明のところなど現実にはほとんどありえない、しかし映画ではよくある話になっている。
柴田が格好つけているところを観る映画なのかもしれない。国立フィルムアーカイブでの上映後、監督と脚本を書いた柏原寛司との対談があった。柏原は雄弁で、監督の原はあまりしゃべらなかった。
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