かつて計量経済学の専門家として知られた著者の、現在の経済学の在り方への批判。
経済学教育だけでなく、我が国における経済学(者)の役割、「使われ方」についても舌鋒鋭く攻撃している。
経済学が社会の中で「制度化」されている米国の状況については、著者がかねてから述べてきたところである。日本では歪んだ制度化になっていると批判する。
現在の経済学は、米国の専門誌に数学的に高度な論文を発表することが主流というか、目標になっている。このような状況は望ましくなく、哲学思想文学等、人文社会知をつけ、それを基に経済を考えていくべきというのが主張。
書名の「経済学のすすめ」とは経済学の学習が、広い知識の習得に役立つという主張なのであるが、現状の有様はそれとは程遠い。それで攻撃している書物になっている。
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