宇宙誕生以来の長い歴史の中でどのように生物が発生し人類が誕生したかを述べる。現在のように人類が地球の支配的立場に至るために、どのような契機、偶然が作用しなければならなかったかを探る。
宇宙史、地球史、生物史、人類史というかなり壮大な内容である。どの章を読んでも面白いし、ためになる新しい発見がある。
何か現在の自分がいるために全祖先が存在した、などという妄想を述べたいわけでない。先祖に関心を持つのは自分を知りたいからであろう。それを人類全体、地球というスケールで試みている。
ここで説明されている偶然がなかったら我々人類は存在しなかった、それだけである。しかし存在しているわけで、そうなった契機が書いてある。事実を羅列してあるだけの普通の「歴史」に全く私は興味を持てない、その不満に対する一つの回答がここにある。
「我々はどこから来たのか、我々は何か、我々はどこへ行くのか」という人間最古最大の問いに挑戦した書である。
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