著者は教育経済学者。データを使い実証するという経済学の標準的な方法によって、教育上の論点に対し、その実証結果を示している。
具体的には「褒美を与えることは良いか」「ほめる育て方は良いか」「ゲームで暴力的になるか」等の問題に関して、データによる分析結果を示す。その回答は納得的である。しかし抽象的に考えるだけなら、逆の意見もいくらでも言えるであろう。印象論だけに頼っていると水掛け論になってしまう。議論自体が無駄という感想さえ出てくるかもしれない。そのためデータ分析が必要であり、たまたま特殊な具体例を聞いても役に立つとは思えない。
ここでの分析結果自体は興味深いものである。しかしそれ以上に経済学の手法を教育という例によって紹介しているように見える。
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