2019年10月29日火曜日

悪童日記 A nagy füzet 2013

サース・ヤーノシュ監督、ハンガリー映画、フンニア・フィルムステュディオ/インテュイット・ピクチャーズ/アムール・フ・ウイーン/ドルチェ・ヴィタ・フィルムズ、112分。
アゴタ・クリストフの有名な小説の映画化。

第二次世界大戦中に双子の兄弟が辿る運命。両親は子供が双子で目立ちやすい、戦禍を避けるためには、母方の祖母へ預けるのがいいと判断する。田舎の一軒家である農家、そこには祖母が一人で住んでいた。数十年ぶりに娘を見て悪態をつく。二人の息子を預ける。母親は子供たちに勉強するよう、また日記を書くよう帳面を渡していた。母との別れを惜しむ子供たち。
祖母は業突婆あで、仕事をしないと食事はさせないと言い渡す。薪割りその他家事を手伝う。双子の二人は今後の困難に備えるため、マゾ的な訓練を始める。叩かれても耐えるよう、お互いに殴り合う。空腹対策でろくに食事をとらない。二人は母との再会のみ待ち望んでいた。

ある戦士が近くで亡くなる。その死体から銃器を盗む。
ドイツ軍が駐屯する。(ハンガリーはドイツ側で戦っていた)そのうちの一人の将校と仲良くなる。
牧師のところで働いている若い娘がいる。双子は知り合いになる。世話をしてもらう。双子は靴が欲しくて町の靴屋に行く。そこの爺さんは二人に只で靴をやる。
ユダヤ人狩りが始まる。銃で突き立てられ行列で進むユダヤ人たち。あの若い娘が靴屋もユダヤ人だと軍人に叫ぶ。軍人らは靴屋に押入った。後に双子が入ると靴屋は殺されていた。
娘への復讐のため双子は以前手に入れていた手榴弾を娘のストーブに入れておく。娘が火を入れると爆発した。
双子は牧師に捕えられ、訊問される。娘の顔は目茶目茶になった。お前らのせいだろうと拷問が始まる。そこへドイツ軍の将校がやって来て二人を救い出し牧師は殺す。

ある夜、母親が再婚した相手の車でやって来た。赤ん坊を抱いている。訊くと妹だと母は言う。一緒に行こうと息子たちを誘うが二人はここにいると返事する。なおも誘う母親の所へ空襲の爆弾が落ちた。祖母は母と娘を庭に埋葬する。後に祖母も病気で亡くなる。

父親が帰ってきた。国境を越えて向こうへ行こうとする。国境辺りは地雷原である。双子は父に言う。国境へ父と来た双子、父は越えようと地雷で爆死する。安全に行くためには誰かが犠牲になる必要がある。双子は最後の試練に直面する。二人は別れなければならない。一人が爆死した父を踏み台にして向こう側に行く。もう一人は戻る。

昔小説を読んだ時の驚きは今でも覚えている。映画は小説ほどにないにしても心に残る作ではないか。

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