2019年10月8日火曜日

本田静六自伝体験八十五年 昭和29年

著者は東大教授として林学、造園を専門としたが、むしろ蓄財等に関する著で名を残した。その著者による自伝。

慶応2年埼玉の南部に生まれた。家は裕福な農家であった。子供時代は腕白であった。後に父が死亡、家は困窮に陥るが、著者は努力して勉学に励んだ。
山林学校に入学。資産家の本多家から養子に望まれる。本人は断る。なおも請われるとドイツ留学させてくれるならと難題を持ち出したところ、了承された。ドイツに渡り、ブレンターノから経済学を教えられる。留学中、養子に行った本多家が破産する。
帰国後、山林学校の後身、現在の東大農学部の教授となる。その後は日比谷公園の造園にも関わる。

功成り名遂げてからの、いかにも成功者の回顧談といった本である。言いたいことを喋っているという感じ、成功者ならではの自伝である。
人生訓なども多く、蓄財法としては収入の四分の一を貯蓄に回せというものである。著者は蓄財等、生き方の本を残して知られた。
実業之日本社、2016

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