有名な物理学者ファインマンによる講演で、物理学の入門書となっている。1964年の大学での講演と、1965年のノーベル賞受賞講演である。
大学での講演は、重力の法則、数学の物理学に対する関係、保存という名の大法則、物理法則のもつ対称性、過去と未来の区別、確率と不確定性、新しい法則を求めて、の各章に分かれる。講演であり話し言葉なので、分かりやすく説明されている。それにしても専門家でもない者が読むと、十分理解できないところもあった。それでも分かった部分だけでも価値がある。ノーベル賞受賞講演は「量子電磁力学に対する時空全局的観点の発展」と題され、より専門性が高い。
訳者による解説では、今となっては古い時点の講演なので、その後の物理学の発展が織り込まれていないところがあると言う。入門書として読むならこれでも十分教えられた。
ファインマンといえば昔、自伝的エッセイである『ご冗談でしょう、ファインマンさん』を読んだ。非常に面白かった。久しぶりに同じ著者の本を読むことができた。
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