2015年10月31日土曜日

真剣勝負 昭和46年

内田吐夢監督、中村錦之助主演の宮本武蔵シリーズの番外編。総天然色。

この映画は東宝で作られている。
錦之助の武蔵が鎖鎌の名人、三国連太郎及びその妻を相手とする対決が中心であり、尺的には短い。

武蔵が名人三国の家に一泊するが、実は三国扮するその家の主人は恨みを持っており、夜襲をかける。手下どもは難なく片付けるが、三国とその妻は鎖鎌の使い手であり、この二人に対しては簡単にすまない。そこで武蔵は驚く奇策に出る。

対決の迫力に関しては最近の映画に慣れた者にはやや物足りなさを感じるかもしれない。しかしこの映画の見どころはそういうことではない。剣道とか特に武蔵と言えばかなり精神的なものをイメージするのではないか。それを否定している映画なのである。そしてそれが剣の本質と言っているのである。

最後もけりをつけることなく終わり、これも意表をついた。

正直、宮本武蔵の正編シリーズよりこちらの方がはるかに印象に残った。

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