2015年10月30日金曜日

最後の命令 The Last Command 1928

スタンバーグ監督、エミール・ヤニングス主演による無声映画。

ヤニングス演じる主人公はかつて帝国ロシヤの将軍であった。今はハリウッドのエキストラとなってしのいでいる。

ロシヤ出身の監督が映画の出演者の候補を選んでいる際、ヤニングスの写真を見つけ、将軍職をやらせる。帝政ロシヤ時代に将軍に痛めつけられた経験がある。監督と一緒にいた女優は将軍と愛し合うようになり、革命軍から将軍を救ったことがあった。

今は立場が逆転した将軍と監督。監督は将軍に突撃命令を下すよう指示する。将軍は映画のエキストラでその役を演じているうちに、かつての本当の将軍と思い込むようになり、精神も異常をきたす。

地位あるものが落ちぶれて惨めな姿をさらすのはヤニングスの『最後の人』に通じるものがある。

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