夫は大学教授としての地位が期待されていた。ところがかつての友で今は疎遠の仲の男が帰ってくる。評判の本を執筆して。その男に教授の地位を奪われるらしい。しかしお人よしの夫は彼を賞賛する。それだけでなく彼はヘッダと過去に事情があったようだ。
友人の新著の原稿の紛失を巡ってドタバタが起こる。その際のヘッダの行動は不幸な結果を招くようになってしまう。これが悲劇となる。
ヘッダは高慢な女性として描かれ、その行動はどうも支離滅裂的にも見える。これが「女性」らしいというのかもしれないが。
解説にはこれをイプセンの最高作と見做す人が多いとあった。正直、作り話らしい話の展開はさておいてもヘッダには感情移入しにくい。
杉山誠訳、河出書房版世界文学全集第22巻、昭和44年
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