木下恵介監督、松竹、79分、白黒映画。
郊外の一軒家は老婆とその息子夫婦が住む。嫁の高峰秀子は姑に手を焼いている。たまたま夫の佐田啓二が懸賞のカメラを当て、夫婦は一息付ける気分になったが、様々な者たちに翻弄される。高峰の妹らはこの家からなるべく金を引き出そうとやって来る。また女中が畳を焦がし馘にした。中々家を出ていかず、その部屋に引っ越ししようとする若い者たちともめる。更に家の周りでは金目当てで忍び込もうとするチンピラの若者たちが隙を伺っていたが、家の出入りが激しくむつかしい。かつての知り合いだった若い男が戦争から戻って来る。老婆にお世辞を言いながら家に図々しく入ってくる。実はこの男は凶悪犯で、映画の最後は警官に追われる。60年以上前の東京郊外が舞台で、今なら家が建て込んでいる場所になっているだろう。
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