成瀬巳喜男監督、東宝、91分、白黒映画。
世田谷の新興住宅地に住む、佐野周二と原節子の結婚4年で倦怠期に入った夫婦生活を描く。日曜でやることのない佐野は原とつまらない言い合いをし外出する。姪の香川京子が新婚旅行を早々に切り上げて帰って来た。原が事情を聞くと、夫の無遠慮極まる態度に香川は怒っていると分かる。佐野が帰って来て男の事情を話すと、原は香川に代わって佐野にたてつく。隣に小林桂樹と根岸明美の若い夫婦が引っ越してきた。隣の芝生は青いというように佐野は若い根岸に惹かれ、原は人当たりのよい小林に好意を持つ。原が食事を与えている野良犬は近隣の物を持っていったり、幼稚園の園長からは、飼っている鶏が殺されたと文句が来る。
佐野の勤めている会社では人員整理をする。自発的に申し出た者には十万円を加算すると言う。これを聞いて佐野及び同僚は加算金を貰って料理屋でも始めたらどうかと佐野の家に来て相談になる。原にも協力を頼み、原は仕事をするのは満更でもない気になるが、佐野ははっきり断り、原に文句を言う。佐野は田舎に帰るつもりでいたが、今帰ってもきょうだいが家を継いでいるし、米が木になっているいるわけでもないだろうと原から嫌味を言われる。
明くる日に近所の子供たちが紙風船を飛ばして遊んでいて、その風船が佐野の庭に落ちる。取ってくれと子供から言われ、佐野が取って放り投げると原が受け、佐野と原の風船ごっこが始まる。
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