大友演じる鳳城の若様の嫁を決めるため大勢の姫様が集められている場面から始まる。どれも気にいらない。自ら嫁を捜しに江戸に行くと城を出る。殿様衣装のまま街道を歩き、茶店では代を支払わず出ていこうとする。田崎潤演じる浪人に払ってもらう。着物を交換し、自らの着物等を売った代金は大部分田崎が懐へ入れる。
江戸で悪徳旗本たちに絡まれていた豪商の姉妹二人(長谷川裕見子と中原ひとみ)を助け、その家に厄介になる。妹は手代といい仲であり彼女は姉と大友を一緒にさせようと企む。お互いに好き合っているものの世間知らずの大友は切り出し方もわからない。物干し台で二人を対面させ、大友が聞きたいことがあると言うので何を言い出すかと思ったら蛸が好きかとの質問。自分は蛸が嫌いで女房になる者が同じ趣味でないと困ると。姉は怒り出す。
国元で殿様が病気になり若様を捜しに家老以下江戸へ出てくる。悪徳旗本たちはこの噂を聞き、姉妹をその若様がお呼びだと騙して二人を自分たちの屋敷に連れこむ。大友は店の者から若様が姉妹を呼んだと聞き、驚いてその屋敷に駆けつける。悪徳旗本たちを成敗して、その場にやって来た家老等から大友こそが若様とわかる。最後は国へ帰る。その際に姉に迎えに来るからと約束していく。
大友の持ち味が世間知らずの若様という設定とうまく合い、よい仕上がりとなっている。中原ひとみの可愛い娘役もいい。映画を見る楽しさを十分味わせてくれる。
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