妻は家で内職をしている、靴の穴が開いてもなかなか買い替えない、家で雨漏りがする、その修繕は自らやっているとか日本全体が貧しかった当時の様子が伺える。
大きな事件はないものの、抽選で1万円の商品券が当たったら家の者だけでなく、散々同僚にたかられるとか、若い友人の小林桂樹から頼まれ、彼の知り合いの靴屋に修繕を依頼するが出来が悪くて苦労するなどさもありなんといった挿話がいろいろ面白い。
あとこの主人公が国鉄職員という設定である。公務員のようなものである。今と違い、当時は公務員といったら安月給というイメージであった。時代が変わるとこういう点もわからなくなってしまうのだろう。
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