2014年8月25日月曜日

セックス・チェック第二の性

題名だけをみると何か妄想してしまうのではないか。そういった効果を狙った題名であろうが、実際はスポーツ根性ものの体裁をとった怪作である。


増村監督の昭和43年の映画であり、緒形拳と安田道代が主役を務めている。緒形はかつて名短距離走者、今は落ちぶれて女のヒモになり飲んだくれの生活をしている。その緒形が安田の才能を見出し、オリンピックに出場できるよう鍛える。『ミリオンダラー・べイビー』のイーストウッドとヒラリー・スワンクに対応している。ただし「体裁をとった」と述べたように鍛錬が話の主題でない。女のままでは期待できない。安田をなるべく男に近づけるよう鍛えるのである。元々安田は自分の性が本当に女かどうか悩んでいた。オリンピックや国内の大会でもセックス・チェックが課せられている。受けると驚きの結果となる。最終的な結末は映画でよくあるパターンになっている。

それにしても元になる実話があったらしいが、良くこんな映画作ったものだと思わせる。

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