『丸山眞男和文集』第1巻、みすず書房、2008年に所収された「十九世紀以降欧州社会思想史 庶民大学講義要旨 1946年2-4月」がそれである。
題名にある、三島の庶民大学に戦争直後丸山が関わったのは良く知られている。その際の講義要旨、文章とメモ書きの混在、文章のほうが多い、である。
十九世紀の思想が中心であるがその前史にも簡単に触れてある。
感想を言えば、時代を感じさせる。晩年に同様の講義をしたら違ったものになっただろう。
書いてある多くはいわば標準的というか率直に言えば素朴過ぎると感じる向きが多いと思われる。ドイツの社会、国家について多くのページを割いているは他に見られない特徴と言えるか。彼の専門のせいか、あるいは時代がドイツ史に今より興味があったからか。
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