2026年5月30日土曜日

美女宇宙人の侵略 Invasion of star creatures 1962

ブルーノ・ヴェソタ監督、米、79分、白黒映画。宇宙人の侵略を扱っているが、喜劇、お笑い映画である。軍隊にいる、お笑い芸人のような兵士二人が主人公である。基地の近くの洞窟で放射能が検出されたので、他の兵隊と一緒に調べに行く。するとボロのような身なりの怪人、怪物が出てきて植物人間だそうだ。怪力がある。

二人の兵士は長身の美人二人に会う。異星人で地球侵略の下調べに来たのである。兵士と異星人がやり取りしているうちに、兵士が長身美女に接吻するとそれで意が通い合い、仲が良くなる。兵士たちは器械をいじって、異星人の宇宙ロケットを発射させてしまう。これで母星に連絡できなくなり、地球侵略もなくなった。二人は地球を救ったので、軍隊で表彰される。兵士のうちもう一人はもう一人の長身美女と仲良くなり、みんなで楽しくドライブに去る。

美女とエイリアン Not of this Earth 1957

ロジャー・コーマン監督、米、67分、白黒映画。異星人が地球にやってきて地球の乗っ取りを企てる。異星人は血が足りなくて、殺人で血を集め母星に送る計画である。映画はデートから別れた若い女がいきなり男に会い倒れ、血を吸い取られる場面から始まる。男は血が足りないので、ある医者のところに行く。診て医者は男が異常であると分かる。看護婦を男の要望もあって、その家に住み込ませ、血の補給をする役をさせる。

男が使っている使用人はよく分かっていないが、主人が変わり者とは知っている。男は時々通信機械を使って母星の上司と連絡をとっている。次第に看護婦も男がただ者でないと分かり、知り合いの警官の忠告もあって、警戒する。最後に男は警官に追いかけられ、音に異常に反応するので事故を起こし死ぬ。

スティーヴン・キング『刑務所のリタ・ヘイワース』 Rita Hayworth and Shawshan redemption 1982

映画『ショーシャンクの空に』の元になった中編小説。語り手は刑務所に服役中で、品物を調達する男。後から入ってきた銀行員だった男が鉱物好きで小型ハンマーを頼む。またセクシーな芸能人のポスターを頼む。リタ・ヘイワースから始まり、何人もの女芸能人のポスターを壁に貼っていた。その男と語り手は親友になる。

男は極めて有能な男で、刑務所長ほかの申告書を作ってやり、おおいに節税させてやる。株で何を買えば儲かるかを所員に教えてやる。図書室を作らせそこを管理する。語り手に将来の夢を語る。メキシコの太平洋岸にある町に住むという。金もある場所に隠してあるという。何十年もしてから男は脱出に成功する。女のポスターの裏側の壁に穴が開いていた。官憲が捜しても見つからない。語り手も出所の時が来た。金を隠してあったと聞いた場所に行く。そこには男からの手紙があった。あのメキシコの町に来いという内容だった。

2026年5月28日木曜日

リラの門 Porte des lilas 1957

ルネ・クレール監督、仏、94分、白黒映画。リラの門はパリの下町、主人公は怠け者であり泥棒もするような男で、親友の芸術家(音楽家)といつもつるんでいる。連続殺人犯が逃げてきたと連絡が入り、人々は怯える。その殺人犯が銃を持って芸術家の家に入ってきて、地下室に逃げる。主人公は人を売るのは嫌だと言って警察に通報しない。警察が捜しに来ても匿って殺人犯を保護する。殺人犯の言いつけで恋人の家に行くが、女は犯罪者は嫌だと言って協力を断る。殺人犯を逃がすため、芸術家のパスポートを作り、その写真を変えて国外に逃がすつもりだった。

知り合いの酒場の娘がたまたま、殺人犯に会って好きになる。娘は親をだまし、殺人犯と付き合うようになる。主人公は娘も好きであり、殺人犯も逃がしてやるつもりだった。殺人犯が逃げる時に娘に言付けを主人公に頼む。娘は金を渡し、自分も後から行くと殺人犯に主人公を通して伝える。殺人犯は金だけ貰えばよく、娘は捨てるつもりだった。それで主人公は怒り、殺人犯と格闘する。銃声がして殺人犯の方が殺された。

アナタハン The saga of Anatahan 昭和28年

スタンバーグ監督、大和プロダクション、92分、白黒映画。昭和19年から26年まで、南洋アナタハン島(サイパンの北)に取り残された女一人(比嘉和子)と男30人あまりで、女の取り合いが起こった出来事を元に映画にしている。

俳優は日本人なので日本語を話すが、説明の英語が常に流れる。比較的事実に忠実に作ったと言われるが、それ故に見ていてあまり面白くない映画である。

2026年5月26日火曜日

青い日記帳『いちばんやさしい美術鑑賞』ちくま新書 2018

著者は美術の専門家でないと言う。しかし永年美術鑑賞をしており、美術館に行ってそこにある作品をどう見るかの手ほどきをしている。『絵を見る技術』(秋田麻早子)がまさに絵を見る技巧を教えているのに対し、本署は絵を見る態度、心構えを説いている本と言える。

美術館に行って見るのを前提としているので、日本の美術館にある作品を取り上げている。絵ばかりでなく、工芸品や陶磁器なども取り上げ、西洋、日本、中国と多くの地域の作品が対象である。美術館とどう付き合うかについても解説があり、実際に美術品と向き合う手立てを教えてくれる本である。

2026年5月23日土曜日

リンカーン Lincoln 2012

スピルバーグ監督、米、150分。アメリカ大統領リンカーンの、南北戦争時を背景にした映画。1865年の初めから映画は始まり、戦争はこの年終わるが、まだ奴隷の扱いについて意見がまとまっておらず、憲法修正のための政治的駆け引きが延々と続く映画である。南北戦争やリンカーンについてあまり知らない者は、映画そのものが良く分からず面白くないだろう。

それで南北戦争やリンカーンについて勉強を始める者がいたら、そういう機会を作るのが本映画の貢献と言える。リンカーンは歴代の米大統領の中でも一番評価が高く、米にとっては英雄なのだろう。だから米国民が本映画を見る態度は他の国民とかなり異なっているのでないか。

日本で政治家の英雄と言えば、かつては豊臣秀吉が一番人気であったが、最近は晩年の朝鮮半島侵略以外何も語られなくなっている。革命児のように言われていた織田信長は、今の歴史家の評価では創造性ゼロの凡将だそうで、革命的などと言ったら笑われるらしい。前の戦争で敗戦となり、進歩派が支配的となったので、戦後の保守政治家は誰も評価されない。